2022年4月6日 京都市体育館にて行われた
京都ハンナリーズと信州ブレイブウォリアーズの1戦。
同点で迎えた第4Q残り9秒
信州#77岡田侑大が、自身のドライブで得たフリースローを2本決め勝利を掴み取った。
BasketParkでは地元京都府出身( 宇治ミニバスケットボールクラブ →
井手町立泉ヶ丘中学校 → 東山高等学校 )の同選手に密着した。
前半終了時点で京都35-26信州。
前節の日曜日のゲーム、地区上位チームとのアウェイ戦で
80点以上の得点で勝利をおさめた両チーム
(広島77-84信州 三河72-80京都 )
にとっては少し重い展開となった。
2021年11月に日本代表初選出、
そして2022年3月の北海道戦でキャリアハイの34得点を挙げた
岡田侑大のプレイを待ち侘びていた京都のファンからは
後半の活躍を期待する声が聞こえてきた。
( 前半は2得点の信州#77 岡田侑大 )
しかし、第3Qに入っても京都のディフェンスの前に
信州のオフェンスの波は来ず、
残り5:52で点差はこの試合最大の14点がついた。
岡田はこの時点では2得点(後半0得点)、アシストは0本。
( ドライブからのキックアウトパスで味方のシュートを創出するも
ことごとくリングに嫌われた )
ロースコアでの展開では実際の点差以上に追いつきにくいと感じる中、
状況を打開したのは信州の持ち味の〝 チームディフェンス 〟であった。
第3Q残り5分を切ったあたりから信州のスティールや
京都の24秒バイオレーションにより徐々に点差が縮まりだした。
岡田自身、オフェンス面では波に乗ったとは言えなかったが
ディフェンス面で追い上げに貢献した。
そして第3Q残り2秒で決めたシュートは
〝 らしさ 〟を感じるプレイであり、第4Qに期待が高まった。
京都 50 – 45 信州 で迎えた第4Q。
第3Q後半の流れのまま信州が逆転に成功するが、
京都も簡単には離されない。
この日はMATSUSHIMAスペシャルデーとして
Bリーグ初観戦の観客がたくさん会場に足を運んでいた。
第4Q終盤の京都#29細川の3Pに対して信州岡田が3Pで応酬し、
そしてさらに細川が3Pを入れ返す場面など、
〝 これぞプロバスケ 〟というシーンに
驚きと盛り上がりが混在した歓声が上がった。
第4Q残り29秒 京都 66 – 69 信州。
京都#11久保田への岡田のシュートチェックがファールとなり
フリースロー3本が与えられた。
これを3本きっちりと決めて、69 – 69の同点となったところで信州のタイムアウト。
自身のファールで同点とされてしまったが
最後のオフェンスは岡田に託された。
トップで時間を使いながらボールをキープ。
残り14秒を切ったところでピック&ロール。
勝負どころの第4Qだけで3本のアシストを決めた岡田の
周りを確認しながらのプレイにディフェンスの反応が少し遅れると、
すかさずゴール下まで切り込み、ファールをもらい、フリースローを得た。
試合が決まる大事な場面で冷静に2本とも沈め、信州が2点差で勝利を手にした。
( 試合が決まる場面でも状況判断をしながら、ベストのプレイを選択している )
11得点( FG 4/12 33.3% 3P 1/6 16.7% ) 3アシスト。
スタッツだけ見れば絶好調とは言えないかもしれないが
そのようなゲーム展開の中でも、自分の仕事をきちんとこなし、
勝利に導くこともプロ選手の魅力の一つである。
試合後、京都で頑張っているバスケットボールプレイヤーに向けて
メッセージを頂いた。
「 コロナで自由に動けない中、練習試合なども難しい状況だとは思いますが、
自分を信じて練習をして、上を目指して頑張って欲しいと思います。 」
このゲームのラストオフェンスは
その言葉通り、自分を信じたプレイであった。