大学バスケット

悲願の『 1部昇格 』

2021年度関西女子学生バスケットボールリーグ戦において、

関西大学女子バスケットボール部が2部優勝を果たし、

創部初(創部29年目)の1部昇格を決めた。

 

長年にわたり目標としてきた『 1部昇格 』

まぜスポーツ推薦の入学者が一人もいない同大学が『 1部昇格  』を果たせたのか。

-『 関大らしさ 』-をキーワードに

2021年度の永田主将、西岡副主将の4年生2人、そして新チームの奥谷主将に話を聞いた。

 

【 BasketPark :部の紹介をお願い致します 】

【 永田主将  】 ( 大阪桐蔭高校出身 )

関西大学女子バスケットボール部は、部員24名(2021年度)で活動しています。

大学の立地の関係上、4キャンパス( 千里山、高槻、高槻ミューズ、堺 )それぞれに部員が分かれていますので、

全員が練習開始時に集まれることは稀であり、

練習方法等を工夫しながら、日々、切磋琢磨して取り組んでいます。

また、女子部は男子部と異なり、スポーツ推薦での入学者がいないので、

一般入試や指定校推薦等で入学してきた選手ばかりです。

純粋にバスケットボールが大好きな集団であると感じています。

そのため、高校時代に全国大会に出場していた選手もいれば、

強豪校でベンチに入れなかった選手、都道府県予選1回戦敗退のチームの選手であったりと

様々な選手がいるので、個々の目的や目標も多様です。

だからこそ、日々のコミュニケーションを大切にし、

お互いの多様な価値観を受入れ、共有しながら活動していることが、他大学にはない関大の特徴ではないかと考えます。

それと、スクリーンアウトやルーズボールなどのしんどいプレイも

バスケットボールというスポーツの楽しさ!!

という雰囲気もチームの特徴ですね。(笑)

 

提供 関大スポーツ編集局

 

 

【 BasketPark :関大の魅力とは? 】

【 永田主将 】

関大といえば、部員全員が口を揃えて言うことは、「 仲の良さ 」です。

コート上において練習中は常にお互い厳しく接し、時にはぶつかり合うこともあります。

問題が発生した時、解決のための話し合いは何時間、何日間にも及ぶこともあります。

しかし、一歩コートから離れると、学年関係なくすごく仲の良いチームで

コート内外でのオンとオフがしっかりしています。

この切り替えの早さには自信があります。(笑)

 

大学バスケットを通じて感じたことは、

部員間の「 仲の良さ 」はチームの基盤を作り、

結果的にチームの強さにも繋がったと感じています。

ここで言う強さとは、試合に勝つことではなく、自分と向き合える強さや組織としての強さであり、

それこそが関大の魅力ではないかと考えています。

 

( #35  永田主将 )  提供 関大スポーツ編集局

 

【BasketPark :京都府出身選手から一言お願いします 】

【 副主将 西岡 里紗 】( 京都精華学園高等学校出身 )

関西大学は大阪の吹田市にある大学ですが、

学生が中心となってチームを作り、チームが掲げる目標に向かって全力で指導してくださる監督・コーチがいる最高の環境です。

今振り返ると、関西大学のチーム環境であったからこそ、4年間という期間を、

もう一度目標を持って努力し続けることができたと感じています。

また、人としてすごく成長させてもらえた場所であったと思っており、

チームメイトのみんなには心より感謝しています。

バスケットボールが大好きな方、

大学進学後にバスケットボールを続けるかどうかを悩んでいる方は、

関西大学に進学してもらえると嬉しいですね。

( 大学生活の最後に有終の美を飾った4年生  左から 上久保りあん 高島陽和 西岡里紗 永田舞、新井紫予、澤田秋穂、南佑樹  ) 提供 関大スポーツ編集局

 

【 BasketPark:これからの抱負をお聞かせください 】

【 2022年度 主将 奥谷 楓 】( 大阪市立桜宮高等学校出身 )

2021年11月22日(月)から、2022年度の女子バスケットボール部は活動を開始し、「 インカレ出場 」を目標に日々練習を行っています。

先輩方が残してくださった1部で戦うためには、チームワークの向上だけでなく、個人スキルである体力、フィジカル、シュート力等の全ての面でレベルアップが必要であると考えています。そのため、今まで以上に努力し、これまでの固定観念にとらわれず、常に向上心とチャレンジ精神をもって取り組んでいます。

また、1部の中ではどのチームよりも背が低いチームであるからこそ、「ディフェンス・リバウンド・ルーズボール」といった基本的な部分を徹底し、小さくても大きな(ワイドな)バスケットを展開することをチームテーマとしています。関大の武器であるスピードと粘り強さで、どんな相手にも立ち向かっていきたいと思います。

私たちのチーム目標を達成するためには、悩んだり、後ろを振り向いている時間はありません。コート上では常にコミュニケーションを大切にして、自分たちで話し合い、高め合える関係を、そして何事にも楽しく・明るく・前向きに取り組むチーム文化を築くことで、人間的にも成長し、人の心を動かすような「 誰からも愛され、応援されるチーム 」になれるよう、日々感謝の気持ちを忘れずに活動していきたいと思っています。

 

提供 関大スポーツ編集局

 

 

【質問:早川監督から一言】

2021年度はコロナ禍における変則的なリーグ戦ではありましたが、女子部の悲願であった1部昇格を達成することができたのは、

学生一人ひとりが自分たちと向き合い、弛まずに努力し、自分たちが決めたことを信じてやり続けたことに尽きるのではないでしょうか。

コロナ禍では、部活動そのものが禁止されることや、活動が許可された場合であっても練習時間が制限されていたり、

練習試合が禁止されていたりなど、社会環境の変化に応じて様々な条件と折り合いを付ける必要がありました。

 

しかしながら、どのような状況に置かれようとも学生たちは前を向いて歩みを止めることなく、

少しずつでも前へ前へと進み続けることで、当初の目標を成し遂げることができ、人としてひと回りもふた回りも大きく成長してくれたことを大変嬉しく思っています。

 

来年度はついに1部リーグが舞台となります。新チームはすでに始動しており、インカレ出場を目標としています。

現実的に考えると、現状では達成することが非常に困難な目標であると認識しています。

しかしながら、競技レベルのみではなく、心も身体もアップデートし、戦える集団として一年かけて進化していきたいと思いますので、

どのようなチームへと成長することができるのか、私自身も楽しみです。

 

私は女子部を指導して2021年度で5年目を迎えました。

着任時より意識しているのは、バスケットボールを何よりも楽しむことです。

好きこそ物の上手なれではないですが、2021年度リーグ戦において素晴らしい成績を修めることができたのは、

部員全員の根底にはそのような気持ちがあったからだと思っています。

そして、このような結果を得ることができたのは、部員だけの力ではなく、保護者の皆様をはじめ、

卒業生や関係者の方々のご理解とご協力、ご支援があったからこそと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

来年度の当部の活動にも少しでも興味を持っていただき、応援いただければ幸いです。

 

提供 関大スポーツ編集局

 

■関西大学体育会バスケット―ボール部 公式ウェブサイト

http://www.kubbc.com/

■関西大学KAISERSオフィシャルチャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=rOumCdAPBkw

 

 

【 取材後記 】

京都の高校出身の選手が頑張っている姿をお届けしたいと考え、

関西リーグ1部昇格を果たした関西大学女子バスケットボール部の取材をさせて頂いた。

実は高校3年生までバスケットを頑張ってきた選手が

大学ではバスケットボール部に所属せず、サークルや社会人リーグへ流れるケースは少なくない。

特にそれまでのキャリアでストイックにバスケット中心の生活を送ってきた選手にとっては、

大学ではバスケットボール以外のことを楽しみたい、学生生活でしか出来ないことを満喫したいという思いがあるようだ。

 

しかし、今回関西大学の選手の話を伺って気づいたことは

バスケットボール部に所属していても、学生生活を十分満喫しているという点である。

さらに10代後半から成人を迎える大学生活の4年間をバスケットボール部で切磋琢磨することは

中学生や高校生の多感な時期とはまた違った視点で人間的に成長できる部分が大きいのではないかと感じた。

大学のバスケットボール部で目標に向けて精一杯頑張る。

これもまさに〝   学生時代にしかできない事 〟であると今回改めて気づかせて頂いた。

 

 

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