近畿大会での山城高校のプレイを参考に
高校で活躍できる選手像について紹介する今回のシリーズ。
最終回は「 目指すべきプレイヤー 」である。
#3「 目指すべきプレイヤー 」
高校で活躍できる=プレイタイムを得る
という視点で考えると、
自分の実力も大切であるが、
チームメイトの実力との兼ね合いも大切である。
山城高校ではスキルのあるガード陣がいるので
フォワードの場合、
ボール運びの力はそんなにいらない。
アウトサイドシュートは欲しい。
チームのタイミングでシュートを打てる選手が良い。
など、自分が試合に出るために必要なプレイがイメージできる。
もし、190cm近いセンターがいれば、「 パス 」を練習し、
インサイドが弱ければ、「 リバウンド 」の実力を上げる。
試合に出場するにあたって必要最低限の基礎は求められるが、
多少不得意なプレイがあっても
チームメイトとのバランスでゲームに出場することが出来る。
それがバスケットの面白さの1つである。
近畿大会で大活躍した#13清川選手の場合は
キャッチ&シュートが抜群に素晴らしかった。
1対1から局面を打破する力は
梅村選手や芥川選手の方があると思うが、
スキルのある選手が相手を引きつけてくれると
清川選手のシュート力は活きてくる。
突破力のあるガード陣やリバウンドに強いセンター陣と
一緒に試合に出ることにより輝くことが出来るのである。
自分の実力で勝負する。
味方の実力で勝負する。
相手の実力を出させないようにする。
バスケットボールには様々な
活躍の仕方がある。
もうすぐインターハイである。
もし、放送を観ることが可能であれば、出来る限りたくさんの試合を観ていただきたい。
そしてスタッツに目を通して欲しい。
どんな選手がスタメンなのか。
控えの選手はどのようなプレイをするのか。
きっと上達へのヒントを見つけられるはずである。
【 取材後記 】
最近はスキルアップ動画をよく目にする。
自分から求めなくても
ユーチューブやインスタグラムから
情報が入ってくる。
内容も素晴らしいものが多く
もし、自分が学生の時に出会っていれば
バスケットのプレイの幅が広がったのでは
ないかと感じる。
そして、スキルを磨くのを途中で諦め、
必死にパッシングゲーム力を磨いたと思う。
1対1のスキルでは絶対に勝てないからだ。
バスケットボールの良いことろは
交代が自由な点である。
一度交代するともう試合に出られないサッカーや野球よりも
出番が回ってきやすい。
ベンチエントリーが15人なら
15通りの貢献方法があるはずである。
スキルに自信が無い選手でも活躍できる可能性はある。
あとは自分がチームに貢献できる部分を理解し、
それを磨くことが大切であると考えている。
チームのエースを目指すなら
シザースステップからのジャンプショットや
バックステップのスリーも練習すれば良い。
周りにドライブとパスが得意な選手が多ければ
キャッチ&シュートだけを必死に磨いても良い。
シュートが苦手なら
シュート練習を減らして、
他の部分に時間を費やしても良い。
自分が試合に出られる方法は1つではない。
あとはそれに気づく力と、
実行する力が必要である。
自主練でチーム全員がシューティングをする中、
1人だけ(自分がチームに貢献するための)別メニューをする。
自分より上手な選手の中でプレイタイムを勝ち取るには
それぐらいの決意は必要とされるだろう。
自分自身にあった目的意識を持って
練習をすることの大切さを感じた近畿大会であった。
近畿大会スタッツ リンク先:京都府バスケットボール協会