「 全員仲良しです。チームで団結しています。 」
そう笑顔で語ってくれた
京都両洋高等学校#4 藤井選手。
「 京都男子ベスト4 」といえば
鳥羽、山城、福知山成美、城陽が熱い戦いを繰り広げてきたが、
そこに近年割って入ってきたのが京都両洋である。
昨年はセンターの山本選手やガードの佐崎選手など
下級生の時から期待されていた選手を中心に
新人戦、ウインターカップ予選、共にベスト4入りを果たしている。
BasketParkでは3月に行われた
第56回 全国高等学校交歓バスケットボール京都大会
の様子を取材させて頂いた。
試合を観ていて
まず目につくのが2年生の活躍である。
( 本記事公開時2021年度の学年を記載 )
時間帯によっては出場選手5人全員が2年生の時もある。
勝負の世界なので、下級生が試合に出ることについて仕方がないことであるが、
下級生中心のチーム作りで何も影響が出ないとは言い切れない。
しかし、京都両洋はそんな事を微塵も感じさせず、
本当に仲が良いのが伝わってくる。
まず、3年生が試合に出た時の下級生の反応でわかる。
その人の努力を一番見ているのはチームメイトであるからだ。
本当に一生懸命頑張っているからこそ、
コートでの活躍にチームメイトは心から喜びを見せる。
下級生が試合に出ることに納得してない。
やる気をなくしている。
中途半端な努力しかしていない。
そんな先輩が活躍したとしても、
それなりにしか喜ばない。
次にコート上でのプレイでも仲の良さを感じる。
他チームの下級生の中には遠慮がちなプレイをしてしまう選手もいる。
ところが、京都両洋の選手は学年、実力に関係なく
途中出場の選手も自分のプレイをすることができる。
メンタル面や、コーチングの影響もあると思うが、
やはり一番は『 仲の良さ 』が影響していると考える。
( 先輩にはちょっと遠慮してしまう )
そんな感情を持った経験はないだろうか。
もしそのような経験があるのなら
『 仲の良さ 』がプレイに影響するという考え方にも納得して頂けるだろう。
そして、最も仲の良さを実感するのは成長の速度である。
試合というのは数ヶ月の努力の結果が現れる。
日々の練習の些細なことが積み重なり結果として現れる。
チーム全員が同じ方向を向いているチームと
違う方向を向いているチーム。
短いスパンでは気づかなくても
数ヶ月の時間があれば、必ず影響が出てくる。
京都両洋の選手の成長速度をみて
『 仲の良さ 』の重要性を感じた。
最後に藤井選手は
「 洛南と東山の2強に食い込みたい。 」
と力強く語ってくれた。
『 仲の良い 』チーム一丸となったプレイを楽しみにしている。
【 取材後記 】
よくよく考えるとNBAのプロ選手でも
個人的に食事に誘いコミュニケーションをとるという話を聞く。
世界最高峰のプロ選手ですら、人間関係を大切にしているので
「 仲の良さ 」がチーム作りに影響しているという
視点は間違いではないと言えよう。
今まで、チームワーク とは 「 Team 」の「 Work 」であり
目的を持って意図的に作り上げられていくものと認識していた。
一方の「 仲の良さ 」については、
自然に発生するものと認識していた。
しかし、仲良くなることに対しても、
実は指導者が意図的に行っているチームが世の中にはあるのではないかと感じた。
「 仲の良さ 」については
今後も掘り下げて調べていく。
( 画像、文章の無断転載は固くお断り致します。記事のリンクまたはシェアにてお願い致します。 )