京都の高校生にとっては「 洛南 」と「 東山 」の2校は
非常に大きな壁となって存在している。
「 いつかは勝ちたい。 」
「 なんとか勝負に持ち込みたい。 」
そういう想いを抱いている選手や指導者は多々いると思うが、
現実的な目標として「 京都No.1 」を掲げるには大きすぎる壁である。
多くのチームにとっての目標は「 京都ベスト4 近畿大会出場 」ではないか。
〝 全国大会は無理でも近畿大会で他府県のチームに勝利して勝ち進みたい 〟
全国へのハードルが高い分、近畿大会には特別な想いを感じる。
実際に今まで京都ベスト4チームが他府県のインターハイ出場校に
勝利する試合を幾度となく見てきた。
今回のウインターカップ予選では「 洛南、東山への挑戦 」「 ベスト4争い 」にもう一つ、
「 3位争い 」が加わった。
例年のトーナメントの場合、準決勝で2強とあたり、点差が開いた試合で引退するケースが多い。
それが今年は、決勝リーグが開催されたので、2強との連戦+3位を決める試合を経験することが出来た。
そして最終日の京都両洋 – 鳥羽 の1戦は白熱した戦いとなった。
まず、目を引いたのが#70 吹田選手である。
新人戦は大会の中止、IH予選は自身の怪我のため不出場。
昨年度から主力選手としてプレイしていた吹田選手にとっては
上級生になって初めて全力でプレイできる大会となった。
怪我の期間が嘘だったかのようにチームのキープレイヤーとして力を発揮した。
( 怪我の間に取り組んだウエイトトレーニングの効果がプレイに表れた )
IH予選からの成長という点では
2年生プレイヤーが接戦の中でもプレイタイムを得ていた。
スタートの#92半田(桃)選手の他に
#3 北山選手 #12 倉橋選手 #88 定影選手がつなぎ役としてプレイできた。
( 「 西之介(#13半田選手)みたいにコミュニケーション能力が高く
練習を仕切れる人材が出てきて欲しい。 」 吹田選手も後輩の技術面よりも
精神的にチームの中心になれる選手への成長を期待している )
ゲーム展開としては第4Qに京都両洋がリードし、
このまま勝ちゲームに持っていきそうなところを
3年生のプレイで盛り返した。
これまでチームを引っ張ってきた#13半田(西)選手。
#91杉村選手 #23林選手のインサイド陣。
そしてチームを陰ながら支えてきたベンチプレイヤーの3年生。
試合後の#13 半田(西)選手の話でも 3年生の #2千代選手や #22井爪選手の名前が挙がった。
これまで積み重ねてきた日々が最後は力となったように感じた。
( 「 3年生ひとりひとりが自分の役割を果たしてくれた 」 #13半田(西)選手 )
終盤の勝負どころでは今大会からスタメンとして活躍する#60奥田選手が
リバウンドタップをバスカンでねじ込み勝利を引き寄せた。
これまでは悔しい思いをしながらチームを支えていた一人だ。
またこの試合ではプレイタイムが限られたが、
#39松吉選手、#66関口選手のアウトサイドシュートも非常に魅力的だった。
鳥羽 70−68 京都両洋
心の優勝トロフィーを
夢見る少年たちに。
リンク先:京都府バスケットボール協会_高体連専門部